極端な感情

愛情の反対は、憎悪ではなく、無関心である マザー・テレサ

そうなんだよね…憎悪は愛情と相反するものじゃないんだと思う。
憎悪は愛情の裏返し…って事も多々ある。
永井均さんの『マンガは哲学する (講談社プラスアルファ文庫)』の、萩尾望都の作品の『半神 (小学館文庫)』の所を読むと、すごくそうだなって思う。


以下ネタバレ注意



体がくっついて生まれてきた姉妹は妹が美人で姉が醜く、姉は妹を激しく憎んでいる。しかし、手術によって一人ひとりの体になってから、自分で栄養を作り出せず、姉の栄養を取っていた妹は、姉のようになって死んでいく。
…という内容らしいのだが、最後の場面で、

愛よりももっと深く愛していたよおまえを
憎しみもかなわぬほどに憎んでいたよおまえを

…とかつての妹のように美しくなった姉が言う。
愛情と憎しみは、同時に存在できる。
愛情と無関心、憎しみと無関心は同時に存在できない。

マンガは哲学する (講談社プラスアルファ文庫)

マンガは哲学する (講談社プラスアルファ文庫)

という話はこの記事と関わってくる。